ここ数年でパーソナルブランディングが認知されてきています。
しかし、いまだにインフルエンサーとして目立つためにやったり、普通の人はやるものではないと思われていないでしょうか?
ただ、パーソナルブランディングはアメリカやヨーロッパでは一般的なものになりつつあります。
相手が自分の経歴や得意分野をわかるので転職に有利になったり、会社の名刺に頼らずに自分のビジネス的強みを表現できるのです。
これからパーソナルブランディングするにはどうしたらいいのか。
具体的な大きな流れ・方向性を紹介します。
英語圏でのパーソナルブランディングの方法論
パーソナルブランディングと何から始めればいいかわからない。
そう考える人もいるのではないでしょうか?
日本語で書かれた記事には、個人的な経験をもとにパーソナルブランディングを紹介しているものが多く、体系的に書かれているものは少ないです。
しかし、英語版のWikipediaではパーソナルブランディングは5つのステップがあると紹介されています。
ステップ1: インターネット上の自分の足跡チェック
ステップ2: インターネット上にある自分への脅威を取り除く
ステップ3: 自分の強みであり、求められている情報を発信
ステップ4: インターネット上の評判を維持する(メンテナンス)
ステップ5: 成功した結果をもとに新しい戦略を考える
一つずつ解説していきます。
ステップ1 インターネット上の自分の足跡チェック
パーソナルブランディングで最初にやることは、すでにある自分のネット上の足跡のチェックです。
つまり自分の名前のエゴサーチをします。
1995年にウィンドウズ95が広まり、インターネットが発展してから25年以上経ちました。
その間にインターネットを使っていれば、何かしらネット上に足跡が残っているはずです。
たとえ能動的に発信していなくても、自分の名前で名前が残っています。
たとえばSNSのフェイスブックやリンクトイン、大学時代のゼミでの自己紹介などに自分の名前が残っていることでしょう。
パーソナルブランディングとは、最終的に誰かが自分の名前を検索した時に、どのような人間であるかわかることです。
つまりオンライン上に自分の名刺を作る作業になります。
多くの人はまだ有名ではないので、名前だけの人が多いと思いますが、同姓同名がいる場合もあります。
すでに同姓同名で有名な人がいたら、自分の名前と得意分野で検索されるようにブランディングしないといけないでしょう。
例えば「鈴木一朗 農業」などです。
検索結果を確認して、それをもとに次のステップに移ります。
ステップ2 インターネット上にある自分への脅威を取り除く
次にステップ2で大事なのは、自分の評判を傷つける脅威を取り除くことです。
取り除く脅威は大きく分けて、2つあります。
自分の書き込みと誰かが書き込んだ書き込みです。
自分の評判を傷つける脅威というと、マイナスの評判や中傷を取り除くことを思い浮かべるかもしれません。
ただ最初は自分の書き込みのほうが問題になることが多いです。
過去に自分がツイッターやフェイスブックでやった行いや書き込みが、のちのちに自分のブランディングを傷つける可能性があるでしょう。
誰かを中傷していたり、悪い行いをしたことも、ネット上では残っています。
2010年代前半に有名なブロガーだった人は、20代の頃に自分のナンパをネットストリーミングするという方法をしていました。
当時は見られる人も少なかったし、時代的にもおおらかだったので、それが問題にいませんでした。
しかし現在は会社を立ち上げて活動をしています。
このようなネット上の痕跡は、当時は許されていても、現在では合っていないことだと反省して、消したそうです。
他にもフェイスブックやツイッターで政治的な書き込みをしたり、誰かを批判していた書き込みがあれば、それは脅威になります。
セルフブランディングで有名になった後に問題を起こし、大きな炎上をする可能性をはらんでいるからです。
また悪評がすでにある場合もある。
自分の名前を調べた時に検索上位に悪評があった場合、自分でプロフィール記事を書いたり、誰かに書いてもらって、正当な評判を上位表示させる必要があります。
他にもあまりにひどい悪評があった場合は、弁護士と相談して、中傷してる書き込み相手を特定する必要もあります。
ツイッターやフェイスブックなどのSNSプラットフォームだった場合、弁護士から企業に伝えて、削除してもらう必要もあるでしょう。
ステップ3: 自分の強みであり、求められている情報を発信
パーソナルブランディングとは、自分のの強みをSNS上で情報発信して構築して、何かに対しての専門家である評判を得るのが目的です。
オンライン上で自分の悪評を消すだけでは、パーソナルブランディングとは言いません。
ステップ3でやることは2つです。
・自分の発信するテーマを選ぶこと
・広めるSNSを選ぶこと
自分はマーケティングに強いや、旅行に詳しいなど、専門家であり、かつプロフェッショナルである評判を得るのがステップ3です。
このときに専門家であるとブランディングするには、ニッチの中のニッチを突くことが大事です。
ただ旅行に対して詳しい人ではダメで、海外旅行の中でもタイ旅行のグルメに詳しい人、サラリーマンでもできる週末旅に詳しい人など、特定のニッチな分野に絞りましょう。
ここのバランスは難しいです。
ある程度知りたがっている人が多ければ、様々な方法でのマネタイズが可能になります。
ただし競合も増えて、他の個人ブランディングする人や企業などもライバルになってくるでしょう。
一方で、ニッチであればあるほど、マネタイズは難しくなります。
ただしオールドメディアの雑誌やテレビに取り上げられる可能性も増えるのです。
トラックの荷台に家を乗せてモバイルハウスで生活したり、東京のマンションの屋上で水耕栽培をしてゴーヤを育てたりする人には、よくテレビ出演や雑誌の取材のオファーがきます。
専門的であればあるほど、企業からも仕事が舞い込む可能性があるのです。
マネタイズも重要ですが、雑誌やテレビに出ることは、お金で買えない評判を生みます。
発信するジャンルは、自分の将来計画と合わせて考えてみてください。
情報発信するには、どのSNSを選ぶかも重要です。
基本的にはオープンなSNSを選ぶことが肝心です。
ツイッターやインスタグラム、YouTube、今であれば文章のメディアだとnote、動画だとティックトックを選んでもいいでしょう。
パーソナルブランディングするには、不特定多数に見てもらえるようなものが必要です。
また複数のSNSを運営するのもいいです。
なぜなら人によって使うSNSは違うから、動画のYouTubeで発信した情報を、文章と写真に直してツイッターやインスタグラムに投稿すると、また別の人に届くこともあります。
両方決まったら継続的に投稿することが大事です。
ツイッターとインスタグラムなら毎日投稿。YouTubeなら毎日できなくても週に決めた回数を投稿して反応を見ましょう。
ネット上に形成されてきた評判の維持を通じて、自分の信頼性を強化します。
求められている情報を継続的に投稿していると、徐々にフォロワーが増えていきます。。
どうやって増やしていくかは、細かい戦術が必要だけれど、一番大事なのは必要とされている濃い情報を提供していくことです。
それができてくると、だんだんネット上に評判が蓄積されていきます。
この時によくある失敗があるのが、自分自身が発信してく情報の方向性を変えてしまうことです。
自分自身が情報を発信していくと、飽きてしまいます。
最初の頃とは方向性がズレてしまい、ネット上の評判を維持できなくなるので、方向性を確認しつつブレずに発信し続けることが大事です。
結果をチェックして、成功に基づいて戦略を微調整する
インフルエンサーとして成功を収めて、フォロワーが増えて、影響力がついたらそのパーソナルブランディングは成功だと言えます。
ここでも大事なのは、情報発信の方向性を大事にしつつ、戦略を徐々に変えてもいいです。
例えばマーケティングの戦略にランチェスター戦略があります。
弱者の時はニッチな情報を発信しつつ、強者の立場になった時は弱者の得意分野を取り込むというものです。
情報発信して成功している時はすでに時間が経っているので、追われる立場になっています。
競合も出ているので、相手の動きをチェックしつつ、取り込める分野は取り込んで真似したほうがいいでしょう。
終わりに
この5ステップが英語圏におけるパーソナルブランディングの5ステップです。
具体的な方法論は、他の記事でも書いているので、詳しく知りたい方はそちらを参考にしてみてください。